心臓血管外科
Cardiovascular Surgery
当院の心臓血管外科は、昭和42年に心臓血管外科の専門医師が当院に赴任にしたことにより、
心臓外科をはじめとする循環器疾患の診療が始まりました。
心臓血管外科
当時は、全国的にも心臓手術の可能な施設が少なく、日本の心臓外科黎明期に当科の歴史が始まったといえます。
心臓血管外科は、心臓疾患や血管疾患の治療に対して、手術を行う診療科でありますが当院では、
- 狭心症や心筋梗塞に対する冠動脈バイパス手術
- 弁膜症に対する弁形成術や人工弁置換術
- 真性大動脈瘤、解離性大動脈瘤、急性大動脈解離に対する人工血管置換術
- 心筋症に対する左室形成術や補助人工心臓の装着
- 脳梗塞の大きな原因である心房細動の不整脈に対するメイズ手術
を行い、これら心臓大血管の手術の特徴としては、人工心肺という装置を用いることで心臓を一時的に止めて、心臓あるいは大動脈への手術操作を行うという方法が用いられています。この人工心肺を用いた手術は、ほぼ確立されてきており成績の安定が得られています。
一方、最近の高齢化社会に伴い、当科においても患者さんの高齢化がみられ、なんらかの合併症を持つ方が増えております。手術方法については、それぞれの患者さんの状態を考慮し最善の方法が決められますが、近年では冠動脈バイパス手術に対して、人工心肺を使用しないで心臓を動かしたまま行う場合もあり、より低侵襲で質の高い手術が求められてきています。
当院ではいま述べた疾患の他にも、先天性心疾患、閉塞性動脈疾患、下肢静脈瘤、静脈血栓症、ペースメーカー植え込み、人工透析のための内シャント手術などの治療を行っています。
このように多岐にわたる疾患の治療に対する知識、技術が特殊な面もあり、専門性が求められる科でありますが、現在当科の4名の医師は心臓血管外科専門医の資格を有し、24時間体制で手術可能な体制を整えており、これまでもそしてこれからも断らない医療を続けていきます。
また、心大血管手術における特殊な麻酔も含め術前、術中、術後の管理、集中治療を一緒に行う麻酔科医、手術中の人工心肺などの操作、ICU(集中治療室)における医療機器管理を行う臨床工学技士、術前、術後のリハビリで患者さんの活動性を高めてくれる理学療法士、また入院から退院まで患者さんの側で献身的に働いてくれる看護師など非常に優秀な多くのスタッフが我々と協力して、患者さんのため日夜懸命に励んでいます。
これからもここ帯広の地においても皆様には、安心して診療を受けて頂けるよう、最先端の治療、心の通った医療を提供できるように努力していきたいと考えています。
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